みんなでチャレンジ! 減塩・禁煙・脱肥満
みんなでチャレンジ! 減塩・禁煙・脱肥満
福島県では 2024 年度から 12 年間の健康づくりに関する施策の指針として 「第3次健康ふくしま 21 計画」を策定し、将来的な県民の健康指標改善に向 けた目標として「みんなでチャレンジ! 減塩・禁煙・脱肥満」をスローガンに掲げて県民が一丸で取り組む機運の醸成につなげようとしております。
この方針は 2024年 2月 6日、福島市で開かれた「健康長寿ふくしま会議」で示されました。
安達医師会でもこの取り組みに賛同し、減塩・禁煙・脱肥満の取り組みについて啓発活動を実施することとなりました。
市でも全3回にわたり 広報もとみや の掲載と連動しながら、安達医師会から寄せられた取り組みへのアドバイスを掲載していきます。
今後の掲載スケジュール
下記の 広報もとみや の掲載に合わせてこちらのページでも更新をしていきますので、ぜひご覧ください。
- 第1回:減塩について〔広報もとみや(令和 7年 2月号 掲載)〕
- 第2回:禁煙について〔広報もとみや(令和 7年 3月号 掲載)〕
- 第3回:脱肥満について〔広報もとみや(令和 7年 4月号 掲載予定)〕
第2回:禁煙について(安達医師会より)
「今日も元気だ、タバコがうまい」というキャッチコピーがあったように、かつてタバコはできる大人のたしなみの一つとして考えられていました。
今では考えられませんが大体の場所で普通にプカプカ吸えました。時代がすすむにつれてタバコの健康への害が問題視され、2020年から健康増進法が改正され、屋内では原則禁煙(喫煙室を設置)になりました。喫煙率も最新の報告では男性で24.8%、女性で6.2%と昔と比べてかなり減っています。しかし30~40歳台では男女ともに喫煙者の割合が他の年代よりも多いのも特徴です。
タバコの健康への悪影響は言うまでもありません。肺やのどのがん、肺気腫、脳梗塞や心筋梗塞など色々な病気のリスクを高めます。美容にも良くありません。お肌や髪の老化、歯の黒ずみなどを生じます。健康や美容を考えるとぜひ若いうちに禁煙を考えてもらいたいです。
金銭面や生活時間への影響はどうでしょうか。今は大体タバコ1箱600円します。毎日1箱買うとすると1年間で20万円、10年間では200万円タバコに使うことになります。また仮にタバコ1本吸うのに5分かけるとすると1日20本吸う場合、100分(約1.6時間)をタバコに費やしてしまいます。禁煙するとこれだけのお金と時間を節約できます、これだけのお金と時間を他のことに有効活用したらより人生が豊かになりそうではないですか?
よくタバコを吸うことでストレスが解消できるから禁煙はしないとおっしゃる方がいます。ではタバコを吸っていなかった子供時代はストレスをどうしていたのでしょうか?タバコで解消しているストレスは単にニコチン切れによるストレスです。決して生活全体のストレスを解消しているわけではありません。タバコを吸っていても人間関係や仕事などで感じるストレスは解消できません、人生におけるストレスは別の方法で対処するしかありません。禁煙によって得られるメリットはたくさんあります、ぜひ禁煙を考えてみましょう。
(文責:安達医師会)
第1回:減塩について (安達医師会より)
塩分を摂り過ぎると高血圧のリスクが高まり、最終的には脳卒中や心筋梗塞などにつながる恐れがあります。
福島県は塩分摂取量が男性で 11.9g、女性で 9.9gと男女ともに全国ワースト 2位です( 2016年国民健康・栄養調査)
減塩なんかあまり意味ないのでは?と思う方もいるでしょう。減塩による大きな成果を出した国がイギリスです。イギリスはもともと塩分摂取が多い国でした。イギリスではパンに含まれる塩分が、塩分の摂り過ぎの大きな原因の1つでした。そこで大手メーカーにパンの塩分を減らすよう働きかけました。メーカーの協力を取り付け、7年間かけて徐々にパンの塩分を減らしていき、最終的には 20%の減塩ができました。その後国民当たりの塩分摂取量は 1日 1g以上減少、さらに脳卒中や心臓病が 40%減少、国の医療費も大幅に削減することができました。たかが減塩、されど減塩なのです。
減塩をするにはまずは自分がどれくらい普段塩分を摂っているか把握する必要があります。自分ではとっていないつもりでも実は摂り過ぎの場合もあります。
尿検査でだいたいどのくらい塩分を摂っているか調べることができます。最近では健康診断の一環として行っている場合もあります。また内科に通院中の場合には担当の先生に相談すると検査してくれると思います。病院に相談するのが面倒な方には簡単なチェックシートがあります。インターネットで「あなたの塩分チェックシート」と検索してみてください。
減塩について簡単にできることとしてはお醤油やお味噌の代わりにお酢など塩分の少ない調味料を使う、お味噌汁を作るときは具を多くしてスープを少なくする、漬物は浅漬けにする、ラーメンやうどんを食べるときはスープを残すなどがあります。
現在は食品の栄養成分表示に食塩相当量が記載されています。買ったり食べたりする前に確認することで、塩分の摂り過ぎを抑えることができると思いますのでぜひ確認してみてください。
(文責:安達医師会)